春は気温が暖かくなり、自然と心も明るくなるもの。しかし、春になってからだるさが続き、息切れやめまいといった不調があると悩む人がいます。
このような春に起きる体調不良は、春バテの可能性が考えられます。春バテとは何か、起きる理由や主な症状をご紹介します。
また、春バテを防ぐための方法とともに解説しているため、体調不良に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
「春バテ」とは?
春バテとは、日々の寒暖差や気圧変動によって引き起こされる不調です。春になると、冬の寒さを感じる日もあればまるで夏のような暖かさを感じることもあります。
これらの環境の変化が、体と心のストレスにつながってしまうのです。特にシニアの方は体力や身体機能が衰えているため、体調を崩した結果、不調が長引くこともめずらしくありません。
だからこそ、春バテのリスクを知り、できるだけ症状が悪化しないように対策することが有効なのです。
春バテが起きる3つの理由
春バテが起きる主な理由について、くわしく見ていきましょう。せっかくの過ごしやすい春が、体調不良によって思うように動けない、出かけられないとあっては、悲しい思い出にになってしまいます。
春バテの原因を知り、毎日を元気に過ごせるように工夫しましょう。
自律神経の乱れ
春バテは自律神経の乱れが大きな原因です。この自律神経は、自分の意思とは関係なく体温調節などを行う機能のことです。
主に活動時に活発になる交感神経と、リラックス状態のときに優位になる副交感神経があり、これらがバランスよく調整されることで体温や心拍数、血圧を正常に保つのです。
しかし、寒暖差が激しい春の日が続くと、自律神経がうまく適応できずに過剰に働く結果になってしまいます。すると、エネルギーを消費し、自律神経がうまく働かなくなった結果、身体的な不調や精神的な不調へとつながるのです。
生活環境の変化
春は引っ越しや転職、入学などで生活環境が変化する時期です。すでに退職しているシニアの方も、春は何かと手続きが必要だったり、参加している趣味のサークルでもメンバーに変化があったりと、いつもとちがう環境に変わるタイミングと言えます。
すると無意識のうちに疲労が溜まり、自律神経が乱れて春バテを起こすケースが考えられるのです。
冬の疲れが出てくる
春は冬の寒さが落ち着き、そのときにかかった体の負担が表に出てきてしまう時期です。また、冬はただでさえ免疫力が落ちやすいタイミングです。
インフルエンザなどの感染症も流行しやすいことから、マスクなどで予防したり健康管理に気を遣ったりする人も多くいます。しかし、春になると冬のような感染対策や健康管理をしなくなることで、疲れがどっと出てしまい、なかなか回復しない春バテの状況になるケースがあるのです。
春バテの主な症状
春バテはどのような症状が出やすいのか、代表的なものをご紹介します。
通常の風邪や疲れと見分けがつきづらいですが、春バテは慢性的な不調が長引きやすいところが特徴です。
また、検査などを受けても明確な異常が見つからず、投薬治療などもむずかしい可能性があります。
食欲低下
春バテになると自律神経の乱れにより、正常な空腹感がわかりづらくなる可能性があります。その結果食欲が低下し、ますます食事量が少ないことで体力まで落ちてしまうのです。
春バテを改善するには、しっかりと必要な栄養をとることが大切です。食事の際によく噛むことが、体温を上げるためにも欠かせません。
ますますやる気の低下につながってしまうため、慢性的な春バテになりやすいのです。
休んでもだるさがとれない
春バテは休んでもなかなかだるさがとれないことも大きな特徴です。これは、自律神経の乱れが続いていることで引き起こされる症状です。
しっかりと眠ったはずなのに寝起きからだるさを感じている人や、休んでも常に体を動かすことが億劫だと感じる人は要注意です。
めまいが続く
春バテによる自律神経の乱れで多い症状が、めまいや耳鳴りが続くことです。
これは体温や血圧などがうまく調整されていないことが原因であり、場合によっては立ちくらみによる転倒のリスクがあります。
特にシニアの方の転倒は、そのまま骨折や大怪我といった、寝たきりリスクを高める結果にもつながりかねません。
春バテ解消のコツ
春バテは対策になる栄養を意識してとることや、体温の上下をできるだけ減らすことが大切です。
春に気をつけたい、自律神経を乱さないための対策について見ていきましょう。
トリプトファンをとる
トリプトファンは牛乳やヨーグルトなどの乳製品、大豆、そば、バナナ、かつおやまぐろといった魚に含まれています。
トリプトファンは脳内ホルモンのセロトニンの分泌を増やすサポートをします。
自律神経の乱れを整える、セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。
また、トリプトファンは脳内で日中セロトニンになり、夜になると睡眠を促進するメラトニンに変化するのです。春バテで多い不眠や、中途覚醒といった睡眠の質低下に悩む方におすすめです。
冷え対策をしっかりとする
春は寒暖差によって、自律神経の乱れが起こりやすいです。特に冷え込むときは自律神経が体温を上昇させようと、交感神経を活発にします。
この交感神経が長く働くと、緊張状態が続き体が疲れてしまいます。また、寒い外から暖かい室内に入ることで、自律神経は体を冷やそうと働き、ますます体に負担がかかる原因になります。
春はいつでも体を温められるように、羽織ものやストールなどを持ち運びましょう。体温調節しやすいように、脱ぎ着しやすい服装を心がけて、温度差を減らすことがポイントです。
ぬるめのお湯の入浴で体を芯まで温める
40度以下のぬるめのお湯で15分程度ゆっくりと湯船に浸かって、体を芯から温めましょう。
外の気温が上がると、シャワーのみで入浴を済ませる人もいますが、自律神経を整えて休ませるにはしっかりと体を温めることが大切です。
筋肉などの肉体疲労をほぐして癒す効果もあり、そのまま入浴後に体温が下がっていくと同時に、リラックスモードの副交感神経が優位になります。
すると、眠りにつきやすくなるため、春バテによる不眠対策にもつながるのです。
まとめ
春バテを引き起こすのは、外気の寒暖差や環境の変化によるストレスが深く関わっています。
春になったから出かけようと思ってもイマイチやる気が出ない、体がだるくて動きたくないと悩んでいる方は、春バテを疑ってみてはいかがでしょうか。
春バテは効果的な治療薬はなく、自分自身の生活リズムを整えて体を労ることが対策になります。寒暖差に気をつけて、服装を調節したり食事内容を見直したりして、春バテ対策をしましょう。
投稿者プロフィール
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一般社団法人 包括あんしん協会 理事
株式会社 WISHLANE 取締役
【資格】
ファイナンシャルプランナー
おひとりさま終活士
終活アドバイザー
不動産後見アドバイザー
お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのライフシフトナビゲーター。
5000人超の保険コンサルティング実務経験から「お金、心、身体」のトータルサポートが必然だと実感しています。100年人生を生き抜く時代。
人生の終焉に自分の願う最後の言葉が残せるように笑顔と実現力を引き出すためのあなたの一生涯サポーターとして活動しています。
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