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動画で遺言を残すことは有効?

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動画で遺言を残すことは、遺言書のようにきちん効力があるかどうかをご存知ですか ?

文字によって遺言状を作ることは、文章を考えてまとめるといった作業が苦手な人にとって、なかなか取りかかれないものです。

何かしら遺言を残したいと思っても、紙媒体で思うように残せないと悩んでいる方にこそ動画がおすすめです。

動画によって映像と声で、遺族への言葉を残すことは、法的に効力はあるのでしょうか?また、動画にするメリット、デメリットについてご紹介します。

遺言としての法的効力はない

大前提として知っておきたいのは 動画で残す遺言の場合、法的な強制力がありません。

紙媒体に残す必要がある

きちんと効力のある遺言を作りたい場合は、動画ではなく公正証書遺言として残すことをおすすめします。ただし、そこまでの強制力は必要とせず、あくまで遺族に自分の願いや想いや感謝の気持ちをメッセージとして伝えたい場合、動画によって形にすることは、視覚で分りやすく伝わりやすいというメリットもあります。

手紙による遺言が苦手と悩んでいる人は、スマホやカメラ一台で気軽に撮影できる、動画による遺言メッセージを作成してみてはいかがでしょうか。

録画・録音は法的に無効

録画、録音によるデータは、公正証書遺言書のような法的効力はありません。ただし、録画したデータをもとに専門家にチェックしてもらい、そのまま書面の遺言書にする方法があります。

自筆証書遺言ではなく、公正証書遺言にすれば動画で言った内容をそのまま遺言書として活用できるため、動画とともに書面の作成を健康なうちに依頼することも1つの手段です。

エンディングノートのような使い方ができる

動画によって遺言を残せることが、エンディングノートのようにメッセージを残せます。
遺言書と比べて、動画のみでは法的な効力はない代わりにエンディングノートのように自分が伝えたい言葉を残せます。

声や姿として残しておくことで、自筆証書遺言を作成する自信がない方でも、自分の姿や声とともに遺族に言葉や表情を残せます。

また、必ずしも文章を書くことが得意でない人もいます。動画であれば自由に表現ができ、気軽に言葉を残せるところも魅力と言えるでしょう。

動画で遺言を残すことがおすすめの人

次のような状況の人は、動画によって言葉を残すことも可能です。

手書きが困難な状況

高齢になると、視力や握力の低下、手の震えなどから思うように字を書けなくなるケースもあります。このような健康的な問題などから手書きすることが困難な人にとって、動画でメッセージを残すことはとても有効です。

他人が手を添えて記した遺言書は無効になってしまうため、自力で遺言書を書き切ることが困難な人にとっては、自筆以外の方法がおすすめです。

書くことに時間がかかって負担が大きい

文章を考えることが苦手だったり、あまり堅苦しい印象の遺言を残したくなかったりする人によって、動画はおすすめの方法です。

文章を考えることが苦手な人でも動画で話す方法であれば自分の直感的に伝えたい言葉を残せるのです。なんといっても、遺族にとって文字ではなく、亡くなったあとに思い出として、姿形が残った動画は大切な宝物にもなります。遺言書とちがって、いつでも家族全員で気軽に見返すところもメリットと言えるでしょう。

認知症の場合

認知症の人の場合、思うように文書を考えたり最後まで遺言書を書ききったりすることが困難です。

また、認知症と診断された後や判断能力が低下してからの遺言書は認められなく無効となります。法的な効力を目的とないメッセージなら、動画であればその場で思ったことを話すだけのため、負担が少ないという魅力があります。

筆で言葉を残すことは困難でも、何かしらの言葉を残したい気持ちを表現できるものこそが、動画によるメッセージなのです。

録音や映像データしか遺言がなかった場合

法的効力がある自筆証書遺言、公正証書遺言が一切なく、録画や録音による遺言が残っているだけのケースもあります。

そのときも、録画データそのものが法的に有効である形にはなりません。しかし、内容を元に遺族が遺言者の意思を尊重して、内容に沿った葬儀やお墓、遺産相続を行うことは十分に可能です。

まとめ

遺言を残すのはどんな形であれ、健康なうちに準備することがとても大切です。

遺言書を作ろうと思っても、すでに気力や体力が衰えてしまったあとだと、作成自体が困難になってしまいます。

やがて認知症を発症することがあれば、自分本来の意思の遺言を残すこと自体できない可能性も高まるのです。

そのため、法的効力がある自筆証書遺言や公正証書の遺言書を作成するほか、それとは別途動画メッセージを残すことをおすすめします。

また、強制力を持たない遺言でも、何かしら形に残しておくと遺族の遺産分配などの参考になります。

投稿者プロフィール

大和泰子
大和泰子
株式会社 WishLane 代表取締役
一般社団法人包括あんしん協会 代表理事
【資格】
おひとりさま終活士
CFP®(ファイナンシャルプランナー)
終活アドバイザー®
高齢者住まいアドバイザー

家族に恵まれなかった幼少時代の不安と孤独を突破し、今は3世代同居の幸せ家族。
独りで誰にも看取られず亡くなる顧客を何人か見送った。そして幼少の頃の孤独と重なり「孤独で苦しむ人を減らしたい」と熱い想いから、おひとりさま・おふたりさまの支援の実務をスタート。
「お金」「心身」「人」の3要素が環境や年齢とともに一人で自力ではどうにもならない時が訪れます。その時に、私たちが家族のように寄り添うサポート事業を運営。
まt、このような支援が出来る「おひとりさま終活士」の輩出活動中。

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