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終活や生涯必要な費用って?

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近年、終活という言葉も一般的になり、セカンドライフやご自身が亡くなった後に備えて、終活を進めている方が増えています。終活をはじめることはいつでもできますが、実は終活を進めるにあたってさまざまな費用がかかることがあります。

そこで、終活をするにあたって、どんな費用がかかる可能性があるのかをまとめました。終活にかかる費用と生涯費用についてご説明します。

物の整理の費用

終活の1つが、今持っている物の整理です。使わなくなった物を処分したり、仕分けたりすることで、ご遺族の遺品整理の負担が減ります。

物を整理するだけでは特に費用がかからないものの、いざ物の整理をはじめたらごみ袋数十袋分の不用品があったという例や、収納のために収納棚などを購入する方もいます。そのため、物の整理にかかる費用は0円の方もいれば、数万円の費用がかかる方がいます。

空き家の片づけ・売買費用

持ち家を手放して賃貸に引っ越す方や、施設に入所する方もいます。空き家の片づけや、売買にかかわる費用も考えておきたい項目です。特に業者に丸ごと空き家の片づけを依頼する場合であれば、数万円から50万円などの高額な費用がかかります。

特に一軒家で複数の部屋がある場合は、数十万円の費用がかかるため事前に見積もりを取っておきましょう。また、空き家を売却する予定であれば、片づけにかかった費用を相殺できる可能性もあります。

空き家の売却は家財の片づけクリーニング費用+不動産会社に支払う仲介手数料-売却費で、残った金額がかかる費用です。古い持ち家だと片づけ費用分が黒字にならないこともあるため、家の状態なども総合的に考えて費用がどれくらいになるか計算してみましょう。

争族防止のための費用

相続時に、相続人同士の争いを防ぐために「遺言書」を作成しておく必要性は多くの方が知っています。相続する資産が少なくても争いは起こります。特に不動産が相続財産の大半を占めるケースや自宅1軒のみの相続の場合は、複数の相続人に分割が難しくなるケースでは争族がおきています。このような争族防止の為にも遺言書を作成しておく必要があるのです。たとえば公正遺言証書を作成するのであれば、公証人に支払う手数料は、資産の金額と数により変わってきます。

公正遺言証書作成のために弁護士や司法書士などに依頼する場合は、さらに10万円~30万円前後の費用が別途かかります。

また、相続財産の計算や相続対策を専門家に依頼する場合は、数十万円~百万円の費用がかかります。

葬儀とお墓の費用

葬儀とお墓の費用も、できるだけ自分で用意しておきたいと希望する方が増えています。葬儀にかかる費用は選ぶプランによって幅広く、どんな見送りを希望するのかによって総額が変わります。家族葬など小規模な葬儀にするのであれば、費用は平均50万円前後で抑えられますが、会社関係者や知人や友人など多くの参列者を呼ぶ場合は200万円以上などの費用がかかることもめずらしくありません。

さらにお墓も新しく購入する場合は、墓石代と工事費、墓地の永代使用料を支払う必要があります。平均すると120万円以上の費用がかかりますが、墓石のデザインや石材にこだわればお墓だけでも200万円近い費用がかかることもあります。

また、お墓の場合は毎年管理費を支払うため、ご遺族への負担を減らすために管理費を残しておきたい方は年間5,000~15,000円の管理費を何年分確保しておくか計算しておきましょう。

終活の費用を把握したうえで、100歳までの資金を試算してみましょう

終活を早めに始めることで、今後の人生においてどれくらいの資金が必要か明確化します。実際に計算してみたところ、100歳までの資金がが足りていないとわかれば、今から資金を増やすための運用や生活スタイルの変更を考えられるのです。

自分にとって重要ではないことを把握する

100歳までの資金計画を行った結果、不足する場合は、今かかっている生活費を把握して、自分にとって大切な事とそうでもない事を明確にします。意外と自分にとって重要でないことが出費の中にあるものです。例えば、嫌だと思いながら参加している集まりやおつきあいなど・・・このような見直しをして減らせる出費はないかどうか考えてみることからはじめましょう。特に今年金のみで生活している方は、働いている頃と比較して収入が減っていることが多く、現役時代と同じ出費額だとキャッシュアウトしやすい状況になりやすいです。

今の支出を見直したうえで、生涯の費用のために月にいくら貯金をすればいいのか、また運用で殖やすことができるのか計算してみましょう。また、毎月支払っている保険の見直し、毎月定額制サービスの解約、携帯通信費用の見直しなど、無駄な出費がないか確認することがポイントです。

パートやアルバイトなど新しく仕事をはじめる

大幅に生涯に関わる費用が不足しているとわかれば、新しくパートやアルバイトをはじめるきっかけにもなります。人生100年時代と言われる今、定年退職後も第二の仕事をはじめる方が増えてきています。

パートやアルバイトのほか、有償ボランティア、在宅ワークなど自宅で自分のペースで働ける仕事も多くあり、老後でも楽しく仕事ができる場は決して少なくありません。

まとめ

終活にかかわる費用は、不動産や自動車、骨董品の売却など、働く以外の方法でもお金に換える方法はさまざまあります。今あるものを整理しながら、売却によって終活の費用にあてるなど、資産を増やす工夫をしていきましょう。

投稿者プロフィール

土屋 福美子
土屋 福美子
一般社団法人 包括あんしん協会 理事
株式会社 WISHLANE 取締役

【資格】
ファイナンシャルプランナー
おひとりさま終活士
終活アドバイザー
不動産後見アドバイザー

お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのライフシフトナビゲーター。
5000人超の保険コンサルティング実務経験から「お金、心、身体」のトータルサポートが必然だと実感しています。100年人生を生き抜く時代。
人生の終焉に自分の願う最後の言葉が残せるように笑顔と実現力を引き出すためのあなたの一生涯サポーターとして活動しています。

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