エンディングノートを書く時のコツ

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エンディングノートを書くコツ

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佐藤 名ゝ美
様々な種類のエンディングノートが市販されるようになった昨今、規模は様々なれど、どこの書店にも専用のコーナーを見かけるようになりました。 あなたも実際に、エンディングノートを手に取ってみたことがあるかも知れませんね。 それとも、既に入手されましたか?

ライフプランや相続のセミナーなどでエンディングノートをご紹介する機会があると、みなさま素直に興味を寄せてくださいます。

場合によっては、所属するNPOが作成しているエンディングノートを持参したりもするのですが、

「ちょっと見せて」と手に取って下さる方や、「1冊ください」「両親の分も!」とご購入下さる方もいらっしゃいます。

また、最近は「持ってるわ」という方もチラホラ…

とても大事なことだという認識は、多くの方にスムーズにお持ちいただけるようです。

そして、何らかの形で既にエンディングノートをお持ちの方に

佐藤 名ゝ美
「記入はどれぐらい進んでいますか?」

とお尋ねした時の反応は・・・

ズバリ!98%
(苦笑い率 当社比・笑)

そう。コレが意外と書けないものなのですよね。

という訳で、書けそうで書けないエンディングノートを書き進めるためのコツを考えてみたいと思います。
ステップは、大きく3段階。では、順に見ていきましょう。

エンディングノートを書く時のコツ

ステップ1 “虫食い”大歓迎! 書けるところから取り掛かる

まさか!ノートの冒頭から順番に埋めていかねばならない・・・なんて、思い込んではいませんでしたか?
それ、なかなか書き進めることができない最大の要因です。
そしてきっとエンディングノートに限らず、まじめな人ほど陥りがちな落とし穴ですね。

エンディングノートは、実に様々な要素で構成されています。
主なものを並べてみましょう。

  • 自分の歴史を振り返るページ
  • 趣味やお付き合いについて書き出すページ
  • これからの夢を書き出すページ
  • 財産(預貯金・保険・年金・不動産・借入金など)について棚卸しするページ
  • 家族関係(家系図など)についてまとめるページ
  • 医療や介護に関するページ
  • 認知に問題が生じた場合の希望をまとめるページ
  • 終末期医療(延命治療・尊厳死・臓器提供など)への希望を記すページ
  • 葬儀に関する希望を記すページ
  • お墓や供養に関する希望を記すページ
  • 相続に関する連絡事項を記すページ
  • ペットについての申し送り事項を記すページ
  • 身の回りの後始末(写真・手紙・ブログ・SNSなど)について連絡事項を記すページ

・・・など。

いかがでしょうか?

ノートによって、構成や内容に少々の違いがあることは言うまでもありませんが、だいたい以上のような感じです。
一つ一つの内容は完全に独立していることがお分かりになられますか?

決して「順を追って考えていかなければならない」というようなことはないのです。

ですから、“はじめの一歩”はどこでもいいです。
あなたが最も書きやすいと感じるところから、とにかく一文字書いてみてください。

立派な文章にならなくて結構。

例えば、趣味のページに「写真」なり「散歩」なり、単語一個で構いません。
それさえ難しかったら、家系図のページを開いて、まずはあなたのお名前を入れてみて下さい。
そこから配偶者、子ども、両親…と広げていくのは割と自然にできることかと思います。

ステップ2 ときには、プロの力を頼る

そうやって、できるところから少しずつ進めて行っても、どうしても壁にぶつかってしまう時が訪れるでしょう。
自分だけで記入するのが難しいことは、プロに頼るという選択も有効です。
特に、財産に関する情報は自力では難しいところも多いかもしれません。

預貯金の残高はわかっても、加入している保険の内容を正確に捉えている人は稀。有価証券や不動産の評価についても専門性が高い分野です。
こんな時こそ、ぜひファイナンシャルプランナーを頼っていただきたいと思います。

そして、財産については、将来的に相続が生じたとき思いがけない問題を引き起こす火種ともなりえます。

  • 万一のために加入していた保険が役に立たない
  • 遺産分割協議がこじれて仲の良かったきょうだいが疎遠に
  • 思いがけない税負担に困惑

といった話は世に溢れ・・・。

プロの力を持ってすると、チョッと書類に目を通すだけで、課題を発見できることも少なくないのです。

このとき、少々のコストは掛かるかもしれませんが、心にモヤモヤを持ち続けるずっといいと思います。
また、後に生じる損失と比べたら何のことはない金額であることも、きっとすぐにご理解いただけることでしょう。
それでも、いきなりではハードルが高いようでしたら、ファイナンシャルプランナーなどが開催している『エンディングノートの書き方講座』を訪れてみて下さい。

そんなことを書きながら・・・講座の企画をもっとどんどん発信せねば!と思ったりしている私です。

ステップ3 開き直る

さて、いよいよ最後のステップは・・・?
書けないものは書けません。

遠慮なく開き直って、書けるようになるまで空欄のまま放置しちゃいましょう。

「エンディングノートを書きましょう」「大事ですよ」

な~んて言っているファイナンシャルプランナーやセミナー講師だって、全てのページを完記なんてしていません。
もちろん私も同じです。

私が放置しているところは、いっぱいあるけど(笑)例えば、終末期医療のページです。
病名の告知はしてほしいけれど、臓器提供や献体はどうだろう?

自分のことなら、どちらかというと「誰かのお役に立つならば…」に近いような気がするけれど、
「これがもし家族のことだったら、どう感じるのだろう?」

なんて思い始めると、家族の気持ちに思いを巡らせはじめてしまい、簡単に「〇か×か」とは決められなくなってしまいます。
もちろん!最終的には自分の気持ちなのですが、その辺が自分の中で明確になるまでは、とりあえずブラ下げておいていいのかなぁと思うのですよね。

そんなふうに、まだ書けないところがあったとしても、
「エンディングノートがなかったら、そんなことは考えてもみなかった」
というのが間違いなく言えること。
たとえ長い宿題になろうとも…というよりも、長い宿題になる分野ほど、そこにある“問い”そのものがエンディングノートに取り組む大きな価値である気がするのです。

佐藤 名ゝ美
いかがでしょうか? 少しだけでも書ける気がしていただけたら嬉しいです。 そして、まだ手に取って見たことはない人は、ぜひ一度触れてみていただけたらと思います。エンディングノートについてのご相談やセミナーも随時開催しておりますのでお気軽にお問合せください。

投稿者プロフィール

佐藤 名ゝ美
佐藤 名ゝ美
ファイナンシャルコーチ
佐藤ななみのおかねの教室主宰

【資格】
終活アドバイザー
全米NLP協会公認マスタープラクティショナー
2級FP技能士

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