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リビングウィルとは?おひとりさま・おふたりさまが考えたい意思表示について

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リビングウィルという言葉を聞いたことはありますか?

人生の最終段階についての意志を生前のうちに記しておく事がリビングウイルです。延命措置の希望や回復の見込みのない場合の治療やどのように過ごしたいかなどの情報を記しておきます。そんな近年注目される、リビングウィルについてご紹介します。また、おひとりさま、おふたりさまだからこそ考えておきたい、意思表示もご説明します。

リビングウィルとは

リビングウィルは、終末期についての意思を生前に書いておきます。

老化や病気により、終末期が近づいている中でどのように過ごしていきたいのか、尊厳死を望むのかどうかといった希望を書いておくことがリビングウィルです。

特にアメリカ国内では1976年に、カリフォルニア州の自然死法が制定され、すべての州で終末期医療に患者自身がどうしたいのか、希望を尊重する法律が存在します。

日本では2023年現在、まだリビングウィルに法的な効力はありません。しかし、延命措置ができるようになった現代医療で、自然な死を希望する人は少なくないのです。

それゆえに、ご自身の延命治療をどうしたいのか考えたうえで、ご家族に伝えたり話し合ったり、書いて残すといった方法がとられています。

リビングウィルの特徴は、最初に考えたときと意見が変わっても問題ないこと。何度でも考えが変わるたびに、書き換えることができるのです。

生前遺言状の作り方

リビングウィルは口頭で家族に伝えるだけでなく、書面に残す方法が一般的です。日本では法的な効力はないものの、きちんと希望する意志を書面で残すことでご自身が希望する最期を尊重してもらえるのです。

リビングウィルで作成する書類は、生前遺言状、またはリビングウィルに関する事前指示書と呼ばれます。書いておきたい内容は、主に次の通りです。

  • 生命維持装置の装着の有無
  • 意思表示できなくなったときに代わりに伝えてくれる人
  • かかりつけ医やケアマネージャーの情報

特にリビングウィルでは、死が迫っている状況や、意識がない状態が長期間続くといった場合、ひたすら死期を延ばすような医療措置は望まないことを伝えるためのもの。

そのため、生命維持装置の装着を希望しない旨を伝えましょう。また、終末期医療では、痛みや不快の緩和のために、麻酔などを使うことがあります。

このような苦痛を和らげるケアを希望するかどうかも、くわしく記載しておくと安心です。

可能であれば、ご自身の意思表示ができなくなった場合、代わりに記載した内容に同意し、医師に伝えてくれる人がいると安心です。

これを「代諾者」と呼び、代わりに意思を伝える知人や家族がいれば、名前と連絡先を記載しましょう。同じくいざという時にそなえて、かかりつけ医やケアマネージャーなどの連絡先も書いておくと、ご自身で伝えられない場合でも、書面を見た相手に知ってもらえます。

おひとりさまがリビングウィルを考えるときの注意点

リビングウィルを考えるうえで、おひとりさまが注意したいのは考えや意向を詳細に希望を記載することと、信頼する誰かに伝えておきもしもの時に動いてもらえるように、事前に託しておくこと。

たとえば、医療措置の希望でも、輸血、酸素吸入、心肺蘇生など、医療措置は幅広いです。どこまで行ってほしいのか、よく考えて記載しましょう。

また、緩和ケアについても肉体的苦痛を麻酔で取り除くだけでなく、精神的な苦痛にも寄り添ってほしいなどの希望も書いておきます。そしていざ意思疎通が困難になったら、代諾者が話し合って決めてほしいといったどこまで相手に任せるかも書いておくことをおすすめします。

書類はコピーして常に携帯するか家の玄関に貼っておく。友人や知人などに伝えておく。信頼できる人に託すか専門家に渡しておくなど、信頼できる人と共有しておきます。

おふたりさまがリビングウィルを考えるときの注意点

おふたりさまがリビングウィルを考える際には、パートナーの心理的、経済的なことなども考慮して話合っておくことをおすすめします。

たとえば、パートナーに延命措置を望まないことを事前に伝えるだけでなく、パートナーにも納得してもらうことが大切です。また、どこまで緩和ケアを望むのか、どこで最期を過ごしたいのかといった場所も話し合っておきましょう。

ご自身の終わりについてだけでなく、パートナーの気持ちや後悔で苦しまないように考える事も大切です。また、終末期の事だけでなく、亡くなった後のパートナーの生活についてや、遺産や相続についても元気なうちからしっかりと話し合っておきましょう。実子のいないおふたりさまは、パートナーが遺産を全部受取れず自宅住居に住めなくなるいケースがあります。これは公正証書遺言でしっかりと準備しておきましょう。

まとめ

リビングウィルは現代の発達した医療技術の中、どのような最期を迎えたいのか選べるようになりました。

アメリカでは当たり前に導入されているものの、日本ではまだ浸透しきっておらず法的にも整っていません。しかし、尊厳死を尊重される考えも広がっており、リビングウィルとして希望する医療措置を書類として残す人が増えています。

おひとりさまやおふたりさまは特に、ご自身の希望を書類で残すことと信頼できる人に託す準備がとても大切です。リビングウィルの考えを取り入れることは、何歳でも早すぎることはありません。

ぜひ早めにご自身の最期について、早めに準備して安心して過ごしてくださいね。

投稿者プロフィール

土屋 福美子
土屋 福美子
一般社団法人 包括あんしん協会 理事
株式会社 WISHLANE 取締役

【資格】
ファイナンシャルプランナー
おひとりさま終活士
終活アドバイザー
不動産後見アドバイザー

お金だけでは解決できない想いを叶え、生きた証を後世へ橋渡しするためのライフシフトナビゲーター。
5000人超の保険コンサルティング実務経験から「お金、心、身体」のトータルサポートが必然だと実感しています。100年人生を生き抜く時代。
人生の終焉に自分の願う最後の言葉が残せるように笑顔と実現力を引き出すためのあなたの一生涯サポーターとして活動しています。

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